風呂敷をマントのように身につけたりーちゃんが、にこにこしながらやってきました。
「みて! アンパンマンみたいでしょ?」
でもすぐに、「でも、りーはとべないんだー。」とぽつり。
ちゃんと、とべないことも分かっているんですね。

すると、そばにいたハヤテくんが元気いっぱいに言いました。
「ぼく、とべるよ! ほら!」
両手をとんびの羽のようにピーンと広げて、ホールをぐるぐる走り回ります。
その姿に刺激されたのか、りーちゃんもマントをひらひらさせながら一緒に走り出しました。
「とべた!」
ふたりで笑いながら、ホールを飛び回るように走り続けます。
子どもたちの中では、「飛ぶ」という現実にはない動きも、想像の力で本当にできることになります。
りーちゃんは「とべない」と理解していても、友だちの遊びに加わることで「とべた!」と楽しむことができました。
友だちの存在が、新しい遊びのきっかけになり、できないと思っていたことも「できた」に変えてくれる。
そんな瞬間を、今日も見せてもらいました。
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